お世話になります。セタガヤレコードセンター、買取担当です。
さて、本日も最近買取させていただいたレコードの中から厳選して一枚をご紹介させていただきます。
・アーティスト / ヴィクトリア・ムローヴァ
・タイトル / ヴィヴァルディ:四季
・型番 / 蘭PHILIPS/416 821-1/稀少LP末期作/デジタル録音
■参考買取価格 / ¥10,000
ヴィクトリア・ムローヴァ(Viktoria Mullova)は、ロシア出身の世界的ヴァイオリニストで、その卓越したテクニックと独自の音楽的感性によって、クラシック界のみならずジャンルを越えた幅広いファンから高い評価を受けている演奏家です。
1959年、モスクワに生まれ、幼少期から音楽の才能を示し、モスクワ音楽院で学びました。1982年にはチャイコフスキー国際コンクールで優勝し、一躍その名を世界に知らしめます。冷戦時代、ソ連の体制下で活動していたムローヴァは、1983年に西側への亡命という決断を下し、その後は国際的なキャリアを築き上げました。
彼女の演奏は、完璧な技巧だけでなく、鋭い知性としなやかな表現力が融合したスタイルが特徴です。バロックから現代音楽まで幅広いレパートリーを持ち、ピリオド楽器による演奏にも積極的に取り組んでいます。さらに、クラシックにとどまらず、ジャズやエレクトロニカといったジャンルともコラボレーションを行い、音楽の可能性を広げる挑戦を続けています。
ヴィクトリア・ムローヴァは、その高い芸術性と自由な精神で、今なお世界の第一線で活躍し続ける偉大なヴァイオリニストです。
本日ご紹介のレコードは「ヴィクトリア・ムローヴァ / ヴィヴァルディ:四季」です。
フィリップス・レーベルからの2作目となったこのアルバムは、若き日のヴィクトリア・ムローヴァが持つ透明感あふれる美音と、繊細で清々しい表現力が存分に発揮された傑作です。収録されているヴィヴァルディの「四季」は、多くの演奏家によって録音されてきた名曲ですが、ムローヴァはその枠にとらわれることなく、独自の感性とスタイルで挑んでいます。
特に彼女が奏でる高音域は、伸びやかでありながらも緻密さを感じさせ、日本人の感性にも非常にフィットするような端正さと真摯さに満ちています。その音色は、一般に抱かれがちなロシア人ヴァイオリニストへの印象を良い意味で覆すものとなっており、清らかで凛とした響きが印象的です。
有名な楽曲であるがゆえに個性を前面に出すのが難しいとも思われがちな中で、ムローヴァは自然体ながらも確かな存在感を放ち、聴き手に強い印象を残します。彼女の「四季」は、これまでに聴いた中でも特に耳に残る演奏であり、フレッシュで新たな魅力を感じさせる一枚となっています。
本日ご紹介の盤は1987年にPhilips Digital Classicsから発売されたLPです。近年でも2015年にDeccaから再発されるなど人気のタイトルです。
発売から30年以上経過し、大変希少なため入手するのは大変難しく中古市場の価格は高騰しています
セタガヤレコードセンターでは、ヴィクトリア・ムローヴァ / ヴィヴァルディ:四季を買取強化中です。帯付き、状態良好で現在の参考買取価格は¥10,000とさせていただいております。
大切なコレクションをご処分の際はぜひセタガヤレコードセンターにお声掛けくださいませ。