優秀録音の世界 – 第9回 シフ/J.S.バッハ/ゴルトベルク変奏曲

オーディオ愛好家、とりわけリファレンス・ディスクにLPを選択される方を虜にし続ける優秀録音盤。 弊社の買取で入荷したクラシックLPを中心としたタイトル、そして長岡鉄男氏推薦盤やTASリスト掲載のLPレコードをご紹介して参ります。

レーベル：英DECCA（蘭プレス）
作曲家/タイトル：J.S.バッハ/ゴルトベルク変奏曲
演奏：アンドラーシュ・シフ

J.S.バッハのゴルトベルク変奏曲といえば、パッと浮かぶだけでも
・米COLUMBIAのグレン・グールド（モノラル6EYESの初出盤は稀少です！）
・独TELEFUNKENのグスタフ・レオンハルト（こちら長岡鉄男氏が外盤Ａ級セレクションで推薦されております）
・米CAPITOLのロザリン・テューレック女史（なかなか入荷ございません。。。）
などなど、名盤、名録音がまだまだあるかと思いますが、今回お譲り頂きましたのはハンガリーのアンドラーシュ・シフの演奏、1982年のデジタル録音。場所は前回ご紹介致しましたロンドンのキングスウェイ・ホールです。

長岡鉄男氏の著作である外盤Ａ級セレクションでも記載がありますが、本作のジャケットからはマイクの本数、使用楽器等が不明とのこと。
録音エンジニアはサイモン・イードン。これまたDECCAの名録音エンジニアです。

このシフ盤はキングスウェイ・ホールの豊かな残響音を捉え、そして何ともソフトな音色。前述の3者ともまた違う味わいとなっております。

余談ですが、シフは約20年後の2001年にこのバッハ/ゴルトベルク変奏曲を再録音。ジャズ～現代音楽でお馴染みECMより”ECM NEW SERIES”としてCDで発売。
秋口のコンサート・ツアーでの数テイクの中から、スイスはバーゼルでのテイクが選ばれました。