ミシェル・ベロフ＆マルタ・アルゲリッチ / ラヴェル:ピアノ協奏曲

独DG/423 655-1/デジタル録音/1988年LP末期作

買取価格5,000円

ジャンル：クラシック

子ジャンル：クラシック-協奏曲

※相場は変動しますので記載している買取価格は買取保証額ではございません。

作品紹介

お世話になります。セタガヤレコードセンター、買取担当です。

さて、本日も最近買取させていただいたレコードの中から厳選して一枚をご紹介させていただきます。

・アーティスト / ミシェル・ベロフ＆マルタ・アルゲリッチ
・タイトル / ラヴェル:ピアノ協奏曲
・型番 / 独DG/423 655-1/デジタル録音/1988年LP末期作
■参考買取価格 / ¥5,000

ミシェル・ベロフ（Michel Béroff）は、フランス出身の世界的ピアニスト・指揮者であり、特に20世紀以降の近代・現代音楽の演奏において高く評価されています。1950年にフランスのエピナルに生まれ、幼い頃から音楽の才能を発揮。パリ国立高等音楽院で名教師イヴォンヌ・ロリオらに学び、1971年にはリゲティやメシアンをはじめとする現代音楽のスペシャリストとして一躍注目を集めました。
彼の演奏は、抜群の技巧と知的なアプローチ、そしてクリアで力強い打鍵に特徴があります。ラヴェルやドビュッシーなどのフランス近代音楽はもちろんのこと、プロコフィエフやストラヴィンスキー、メシアンといった作曲家の作品を数多く録音しており、とりわけメシアンのピアノ曲全集は代表的な業績のひとつです。
また、クラシック音楽の教育者としても名を馳せており、パリ音楽院の教授として数多くの才能ある若手ピアニストを育成してきました。指揮者としても活動しており、演奏家としての視点を活かした解釈で聴衆を魅了しています。
その深い音楽性と強靭な表現力により、ミシェル・ベロフは現代を代表するフランスのピアニストのひとりとして、今なお国際的な舞台で活躍を続けています。

マルタ・アルゲリッチ（Martha Argerich）は、アルゼンチン出身の世界的ピアニストで、20世紀から現代にかけて最も称賛されているクラシック音楽家の一人です。
1941年ブエノスアイレス生まれ。5歳からピアノを始め、幼い頃から驚異的な才能を発揮。8歳でオーケストラと共演し、早くから神童として注目されました。アルゲリッチの国際的な名声を決定づけたのは、1965年のショパン国際ピアノコンクールでの圧倒的な優勝です。その演奏は、「野性と詩情の完璧な融合」と評され、世界中に衝撃を与えました。
彼女の演奏スタイルは、情熱的かつ直感的で、驚異的なテクニックと豊かな音色、そして自由で即興性に富んだ表現力に満ちています。ショパン、リスト、ラヴェル、プロコフィエフ、ラフマニノフなどのレパートリーで高く評価されている一方、近年は室内楽にも精力的に取り組み、ネルソン・フレイレ、スティーヴン・コヴァセヴィチ、ミッシャ・マイスキーらとの共演でも知られています。
また、彼女は若手音楽家の育成にも力を注ぎ、自身の名前を冠した「マルタ・アルゲリッチ音楽祭」を主宰。教育者・プロデューサーとしてもクラシック界に多大な影響を与え続けています。
類まれなカリスマ性と演奏のオーラにより、アルゲリッチは今なお世界中の聴衆を魅了し続ける、生ける伝説と呼ばれる存在です。

本日ご紹介のレコードは「ミシェル・ベロフ＆マルタ・アルゲリッチ / ラヴェル:ピアノ協奏曲」です。

ラヴェルのピアノ協奏曲ト長調、左手のための協奏曲、そして管弦楽作品を収めたこのアルバムは、マルタ・アルゲリッチとミシェル・ベロフという２人の名ピアニストを迎え、クラウディオ・アバド指揮ロンドン交響楽団による1980年代の名演を収録したものです。アルゲリッチがト長調の協奏曲を、ベロフが左手のための協奏曲を演奏しており、それぞれの個性と時代背景が見事に刻まれています。
とりわけ、アルゲリッチとアバドの息の合ったコンビによるト長調協奏曲は、空間の響きや音の余韻、音楽の「間」を大切にした、立体感と透明感あふれる仕上がり。第2楽章の耽美な世界だけでなく、冒頭からただならぬオーラを放っており、第3楽章のダイナミズムはアルゲリッチとアバドの真骨頂と言えるでしょう。技巧を誇示することなく、自然な流れと力強さを兼ね備えた完成度の高い演奏です。
また、アルゲリッチの推薦で登場したベロフによる「左手のための協奏曲」も見事な演奏で、右手を故障していたとは思えないほどの集中力と表現力を感じさせます。この録音をきっかけに、ベロフはドビュッシーの録音で本格的な復帰を果たすこととなりました。
音質の面でも当時としては圧倒的に優れており、同時期の名盤と比べても高い水準を保っています。アルゲリッチ四十代前半の充実した時期に収録されたこの演奏は、まさにラヴェル作品の決定盤と言えるでしょう。

本日ご紹介の盤は1988年にDeutsche Grammophonから発売されたドイツ盤LPです。同品番で米盤や、同時発売だったCDも複数ありますが、本盤はその中でも1番人気で中古市場の価格は高騰傾向です。

セタガヤレコードセンターでは、ミシェル・ベロフ＆マルタ・アルゲリッチ / ラヴェル:ピアノ協奏曲を買取強化中です。帯付き、状態良好で現在の参考買取価格は¥5,000とさせていただいております。

大切なコレクションをご処分の際はぜひセタガヤレコードセンターにお声掛けくださいませ。