お世話になります。セタガヤレコードセンター、買取担当です。
さて、本日も最近買取させていただいたレコードの中から厳選して一枚をご紹介させていただきます。
・アーティスト / マルタ・アルゲリッチ
・タイトル / ショパン:ピアノ協奏曲第1番曲
・型番 / ポーランドMUZA/SXL 0265/ステレオ青ラベル/1965年ショパン・コンクール優勝記念録音
■参考買取価格 / ¥8,000
マルタ・アルゲリッチ(Martha Argerich)は、アルゼンチン出身の世界的ピアニストで、20世紀から現代にかけて最も称賛されているクラシック音楽家の一人です。
1941年ブエノスアイレス生まれ。5歳からピアノを始め、幼い頃から驚異的な才能を発揮。8歳でオーケストラと共演し、早くから神童として注目されました。 アルゲリッチの国際的な名声を決定づけたのは、1965年のショパン国際ピアノコンクールでの圧倒的な優勝です。その演奏は、「野性と詩情の完璧な融合」と評され、世界中に衝撃を与えました。
彼女の演奏スタイルは、情熱的かつ直感的で、驚異的なテクニックと豊かな音色、そして自由で即興性に富んだ表現力に満ちています。ショパン、リスト、ラヴェル、プロコフィエフ、ラフマニノフなどのレパートリーで高く評価されている一方、近年は室内楽にも精力的に取り組み、ネルソン・フレイレ、スティーヴン・コヴァセヴィチ、ミッシャ・マイスキーらとの共演でも知られています。
また、彼女は若手音楽家の育成にも力を注ぎ、自身の名前を冠した「マルタ・アルゲリッチ音楽祭」を主宰。教育者・プロデューサーとしてもクラシック界に多大な影響を与え続けています。
類まれなカリスマ性と演奏のオーラにより、アルゲリッチは今なお世界中の聴衆を魅了し続ける、生ける伝説と呼ばれる存在です。
本日ご紹介のレコードは「マルタ・アルゲリッチ / ショパン:ピアノ協奏曲第1番」です。
まさにショパン・コンクールで優勝するのも納得の演奏──それが若き日のマルタ・アルゲリッチによるショパンのピアノ協奏曲です。単にうまく弾けるというレベルを超え、ショパン本人でさえ驚いたのではと思わせるほどの、自信に満ちた解釈と表現が際立っています。
クラシック音楽は、感情の振れ幅が非常に大きい作品が多く、それに真に共感し、演奏に昇華できるピアニストはそう多くありません。アルゲリッチは、その稀有な存在です。特にショパンの音楽では、テンポやスピードの変化を自在に操り、テクニックと感情表現の両面で高い能力を発揮しています。
冒頭こそ少しゆったりと始まりますが、アルゲリッチの音楽に呼応し、時には煽るようにオーケストラが進行する様子も見事で、両者の呼吸がスリリングな演奏を生み出しています。
アルゲリッチのショパンは、生命力にあふれ、常に変化し続ける「変幻自在」の演奏です。一音たりとも聴き逃せない瞬間の閃きに満ちており、まさに“音楽の申し子”と称されるにふさわしい存在です。このアルバムでは、若き日の熱情と比類なきダイナミズムを存分に堪能することができます。
本日ご紹介の盤は1965年にPolskie Nagrania Muzaから発売されたポーランド盤LPステレオ青ラベルです。後発の黒ラベル盤や、赤ラベル盤もありますが、本盤はその中でも1番人気で中古市場の価格は高騰傾向です。
セタガヤレコードセンターでは、マルタ・アルゲリッチ / ショパン:ピアノ協奏曲第1番を買取強化中です。帯付き、状態良好で現在の参考買取価格は¥8,000とさせていただいております。
大切なコレクションをご処分の際はぜひセタガヤレコードセンターにお声掛けくださいませ。