BLP4037/63RD/DG/RVG/耳 オリジナル
買取価格60,000円
ジャンル: ジャズ
子ジャンル: ブルーノート(4000番台)
※相場は変動しますので記載している買取価格は買取保証額ではございません。
本作が米国オリジナルでブルーノートより発表されたのは1960年。マイルス・デイヴィスが『カインド・オブ・ブルー』のレコーディングを行っていたのが59年、そしてジョン・コルトレーンがマイルスのグループを抜けて自身がリーダーとなる作品を次々とアトランティックからリリースし始めていた頃と重なります。
本作は、その流れとどこかで共振しているような雰囲気があり、ビバップの流れを組んだ作品でありながら、それを突き抜けていくようなエネルギーを感じ取る事が出来るものとなっています。
このピッバーグ生まれのピアニスト、ホレス・パーランは、幼い頃に患ったポリオが原因で右手が変形するというハンディを負っていますが、ピアニストを目指した時に、そのハンディを逆に個性として、かなり独創的な演奏法を習得しています。左手でコードを弾きながら右手でブルージーなメロディーを奏でるそのサウンドは決してバド・パウエルのごとく華麗なものでもなく、ホレス・シルヴァーのごとく軽やかでもないものですが、それが重厚感のあるリズム・セクションと一体となったときには、リズム・セクションを従えただけのピアノ・トリオという形態から飛び出た音とは思えないほどの迫力をみせています。ジャズのフォーマットを外れる事なくファンク的なエッセンスも漂わせており、本作が後にHIPHOPのDJたちによりディグされて行くのも納得ができます。
本作の日本盤LPの登場は76年、東芝からですが、79年に制作・販売がキングレコードに移ってから再度登場したものがジャズ・ファンからの評価も高くプレミアム人気も高くなっています。2008年には、米国から45回転LP×2枚組という凄いプロダクトもリリースされています。まさにDJユースのニーズを見越したものでしょうが、これには相当のプレミアが付いています。