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【雑記第27回】John Coltraneの“Assension” 「Edition I」と「Edition II」 – 後編

前編より

SH 3076

では日本盤を見ていきましょう。
日本では邦題を“神の国”として1966年にペラジャケで「SH 3076」の型番号を持ってキング・レコードより発売されますが、この内容は「Edition I」になります。ライナーを見てみると米国版のライナーノーツの直訳となっています。もちろん直訳なのでMarion Brownの「録音は2回行われた」こともここでも見て取れます。それと蛇足としてPharoah Sandersの名前がわざわざ訂正された上で「ファロア・サンダース」となってます。普通は「ファロア」って読みますよね。同意。

IMP-88119

次いで東芝音楽工業株式会社に権利が移り、「IMP-88119」として1973年にリリースされますが…ちゃんと現物を聴きながら作業していてよかった!Discogsでは「Edition I」とされていますが実際は「Edition II」です。嘘書いてしまうところでした。ライナーノーツなどでは「Edition I」や「Edition II」の存在については触れられていません。

次は日本コロンビアからの「YP-8529-AI」です。1976年発売。これが残念ながら今手元にないのですが、本作は「Edition II」となっています。しかし、日本語で書かれたインサートのクレジットは「Edition I」の時間数のままです。

VIM-4624

また発売元が変わって、今度はビクターから1980年に「VIM-4624」が発売されます。「Edition II」ですが、ここで新しい動きがあります。日本語インサートに「Edition II」の収録時間が掲載され(ジャケットの収録時間はやはりそのままです)、「Edition II」というワードが初お披露目します。

VIM-4666

そして!同じくビクターからの「VIM-4666」が1983年に発売されますが、ジャケットには大きく「Edition I」の文字が!帯の謳い文句には『遂に甦る幻の別テイク(エディションI)』『コルトレーン生涯の問題作と言われる「アセンション」には2つのテイクがあり1965年に発売された初版(エディションI)は数か月後にジャケット・デザイン、レコード番号はそのままで他のテイク(エディションII)に差し替えられ現在に至っていた。以来18年ファンの探し求める幻のエディションIが遂に登場!』とあります。ライナーノーツはペラジャケの「SH 3076」同様にオリジナルの英文ライナーノーツの直訳ですが、ソロ・オーダーについては正しい順に並び変えられています。

以上が、日本盤でリリースされたレコードでの“Assension”です。以下にまとめますと、

1966年 SH 3076 キング・レコード Edition I
1973年 IMP-88119 東芝音楽工業 Edition II
1976年 YP-8529-AI 日本コロンビア Edition II
1980年 VIM-4624 ビクター Edition II
1983年 VIM-4666 ビクター Edition I

と、「Edition I」は、そのように謡っている「VIM-4666」とペラジャケの「SH 3076」のみということになります。「IMP-88119」は「Edition II」ですのでご注意を。

以上、お付き合いいただきありがとうございました。