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【雑記第20回】 Bobby HutchersonのBlue Note未発表音源について 中編

前編より

Blue Noteの新主流派を代表するミュージシャンの一人、Bobby Hutchersonの未発表音源について、67年から69年でお蔵入りが4作と重なっており、またその中にLTシリーズが3作あり、そちらを見ていきたいと思います。宜しくお願い致します。

・LT-1044 Bobby Hutcherson / Patterns
録音 March 14, 1968
Bobby Hutcherson – vibes
James Spaulding – alto saxophone, flute
Stanley Cowell – piano
Reggie Workman – bass
Joe Chambers – drums
*1曲のみ別メンバー別日の録音

Stanley Cowell作曲でMax Roachの”Members, Don’t Git Weary”、Strata-EastからのThe Piano Choirの”Handscapes”やCharles Tolliver/Music Incの”Live In Tokyo”でも取り上げられたモーダル・スピリチュアル・ジャズ・ワルツ”Effi”収録。

・LT-996 Bobby Hutcherson / Spiral
録音 November 11, 1968
Bobby Hutcherson – vibes
Harold Land – tenor saxophone
Stanley Cowell – piano
Reggie Johnson – bass
Joe Chambers – drums

Bobby Hutcherson作の“Visions”やStanley Cowellによる“The Wedding March”などの静謐で美しいモーダルなジャズ・バラードが抜群の好作。


・LT-1086 Bobby Hutcherson / Medina
録音 August 11, 1969
Bobby Hutcherson – vibes
Harold Land – tenor saxophone, flute
Stanley Cowell – piano
Reggie Johnson – bass
Joe Chambers – drums

東洋的な音階遣いも垣間見えるStanley Cowell作の“Orientale”に速めのモード・ジャズ“Dave’s Chant”他、硬派なモード・ジャズ作品。


ちょっと前回の「(前振り)」を踏まえて恣意的な紹介ではあると自負しておりますが、James Spauldingに代わってHarold Landが入っただけで、3作の録音メンバーは全て同一。その中でもBlue Note作ではBobby Hutchersonの“Now”の中で3曲のみに参加のStaley Cowellの存在が、お蔵入りの原因は「ライセンス絡みかな」と勘繰りを入れたくなってしまいます。69年にはCharles ToliverとMusic Inc.を結成してますが、Strata-Eastは71年から。ちょっとこの辺りは時期尚早でしょうかね。どうでしょう。70年3月にライヴ録音されたStrata-Eastからの”Music Inc. / Live At Slugs’ Volume 1”では”Medina”収録の”Orientale”もプレイしていたりします。
そしてもう一つ、なぜ「ライセンス絡みかな」と思うかというと、これは単純にお蔵入りのボツ作品としては内容が素晴らしすぎるんです。LTシリーズで発掘されたマスターテープにはAlfred Lionが「Never Issue!!」とメモ書きを残したのもあったりと、実際のところ玉石混淆のシリーズではあるのですが、これらの倉庫で封じられ眠っていたマスターテープはどのような扱いだったのか。気になるところです。

ではラストにキングでの発掘音源に触れておしまいです。

後編