レコードはとても劣化しやすいデリケートな素材でできているため、正しく保管しないと綺麗に音が出なかったり破損してしまったりして、価値が大幅に下がってしまいます。
そのため、レコードは保管方法がとても重要ですが、初めてレコードに触れた場合や新たにレコードを購入した場合、レコードをどうやって保存しておくとよいのかわかりませんよね。
レコードを自宅で保管する際は、
●高温多湿の場所を避ける
●ジャケットに入れて保管する
●重ねずに立てておく
などいくつかの重要なポイントがあります。
今回は、レコードの正しい保管方法をプロの視点から分かりやすく解説します。
目次
レコードは樹脂でできていますが、樹脂という素材はとても熱に弱く、静電気を帯やすい性質があります。
温度の高い場所で保管しているとディスクが曲がってしまいやすく、ジャケットに入れておかないとすぐにホコリで汚れてしまいます。
また、レコードはディスクにある螺旋状の溝を針がなぞることで音楽が再生されるものですが、溝に傷がついてしまったり汚れがついていたりすると、音が飛ぶ・ノイズが混じるなどのトラブルが起こってしまいます。
さらに、デリケートなのはレコード本体だけではありません。
レコードが入れてあるジャケットは紙でできているので、直射日光が当たる場所においておくと日焼けしてしまう恐れがありますし、湿度が高いとカビが生えてしまう可能性があります。
レコードは本体もジャケットもとてもデリケートなので、保管方法には十分気をつけなければなりません。
聴かなくなってしまったレコードを屋外の物置で保管してしまう方もいますが、屋外の物置の場合、物置の隙間から入ってきた砂やホコリでレコードが汚れてしまったり、湿気によるカビや高気温による熱で変形で劣化してしまったりすることもあるので、必ずレコードは屋内で保管しましょう。
ただ、屋内ならどこでもよいわけではありません。
窓際やキッチンなど、日の当たる場所や湿度が高い場所はレコードの保管に適していません。
先述したようにレコードは熱に弱いので日に当たると熱で変形してしまいやすいですし、ジャケットも日焼けしてしまいます。
屋内でも湿度が高ければジャケットにカビが生えてしまいます。
自宅で保管するのであれば、日が当たらなくて湿度も高くなりにくい部屋で保管するのがよいです。
押入れやクローゼットだと日に当たりませんが、季節によっては湿気が溜まりやすいので、できるだけ戸棚やラックを設置して保管するのがおすすめです。
自宅の中に十分なスペースがない場合は、トランクルームがよいです。
温度湿度が調整されていてビルの中にある室内タイプのトランクルームであれば、適切な環境でレコードを保管することができます。
次の2つのポイントを押さえることでレコードを劣化させることなく保管できます。
汚れや指紋がついたままレコードを保管すると音質の劣化を招いてしまうので、クリーニングが必要です。
レコード専門店やオンラインショップで購入できる液体状のクリーニング液を盤面につけて専用クリーナーで拭き取っていけば、盤面についた汚れや指紋は取り除くことが可能です。
クリーニングの後は指紋が再びつかないようにして、レコード用の内袋に入れます。
内袋はポリ製で袋の底がレコードに合うように丸底になっているもので、クリーニングの後は面倒臭がらず必ず内袋にレコードを入れるようにしましょう。
袋で保護するとよいのはレコードだけではありません。
ジャケットもデリケートなので、綺麗に保つためには保護カバー(ビニールカバー)に入れておくとよいです。
保護カバーに入れることで、ジャケットの角が曲がってしまったりホコリがついたりするのを防ぐことができます。
レコードは平らに置いて上に重ねるようにすると、重みで歪んでしまい聴けなくなってしまいます。
レコードを収納する際は本のように立てて収納するようにしましょう。
レコードをよりよい状態で保管するにはどうするのがおすすめなのか、ここではプロの視点から解説します。
クリーニングの後は指紋が再びつかないようにして、レコード用の内袋(丸底で半円タイプのもの)に入れます。
内袋に入れることでホコリがつきにくくなりますし、次に取り出すときに指紋がつきにくくなります。
内袋に入れたらジャケットに入れましょう。
レコードをできるだけ高く売るためには、レコードそのものを綺麗に保管するだけでなく、ジャケットや帯等も綺麗に保管しておくことが大切です。
角が曲がっていたりジャケットの一部が破れてしまっていたりすると、どんなに価値が高いレコードでも買取価格が下がってしまいます。
そのため、ジャケットも保護カバー(ビニールカバー)に入れて角が曲がらないようにしておくことが大切です。
レコードは重さがあるため、長くジャケットにしまったままにするとジャケットの底に負荷がかかって破れてしまうこと(底抜け)があります。
底抜けを防ぐには、2枚に重ねた不要なチラシ厚紙を折って底に挟んでおくとよいです。
特に古いレコードに多い薄い紙でできた「ペラジャケ」の場合は、底が抜けやすくなっているので補強をしてください。
樹脂でできているレコードはとても静電気を帯びやすいため、静電気によってホコリがくっついてしまうことがあります。
袋に入れてしまう前に静電気を除去できるブラシを使ってからしまうと、ホコリがつきにくくなります。
湿気が多い場所にレコードを保管しておくとジャケットやレコードにカビが発生してしまう恐れがあるので、保管スペースの湿度が高くならないように対策することも欠かせません。
対策方法としては、湿度が高くならないようお部屋全体をエアコンで除湿したり、レコードを定期的に取り出して空気を入れ換えたりするとよいです。
直射日光が当たる場所にレコードを収納しておくと、熱によってレコードが歪んでしまったり、紫外線によってジャケットが色あせてしまったりすることがあります。
レコードの収納場所は窓から離れた場所にするか、あまり日光が入らない場所がよいです。
また、太陽光ほどではありませんが、蛍光灯の光にも僅かながら紫外線が含まれています。
長時間光を当て続けると蛍光灯の光でもジャケットの色が褪せてしまうことがあるので、こまめに蛍光灯は消すか、直接蛍光灯の光が当たらないように扉やカーテンの付いた棚にしまっておくようにしましょう。
レコードはただしまっておくだけでなく、定期的に袋から出してクリーニングすることも大切です。
収納している間についたホコリなどを取り除けますし、レコードにカビや歪みがないか、ジャケットが傷んでいないか、定期的にチェックしましょう。
レコードはどんな収納アイテムに入れるのがよいか迷っている方もいるかと思います。
ここではプロの視点からおすすめの収納方法を解説します。
100円ショップやインテリアショップに販売されている収納ボックスの中には、レコードが収納できるサイズのボックスもあります。
市販の収納ボックスは手軽に手に入る上にデザインや色も豊富なので、部屋の雰囲気に合うボックスにレコードを収納しておくことができます。
ただし、何十枚もレコードを保管しておく場合、かなり収納ボックスの中身が重くなってしまいます。
収納ボックスの素材が布の場合、持ち上げた際に持ち手や底が破れてしまう可能性があるので、しっかりした素材の収納ボックスを選びましょう。
レコードコンテナとは、レコードを保管するために作られたボックス型のコンテナ(箱)のことです。
市販のボックスに比べると四隅や取手の部分が補強されていて、よりレコードの保管に適しています。
レコードを取り扱っているお店で売られていることが多く、ネットでも購入することができます。
レコードコンテナは、レコードの種類によって大きさが異なるため、7インチレコード(EPレコード)用、12インチレコード(LPレコード)用といったようにレコードのサイズに合わせていくつかバリエーションが用意されています。
自分の持っているレコードがどのタイプなのか大きさをチェックしてから合うサイズのレコードコンテナを購入するとよいです。
お店で並べられているようにラックや棚に並べて収納するのもおすすめです。
特に枚数が多い場合、市販の収納ボックスだと収納しきれないこともありますが、ラックや棚であれば枚数が多くても収納することができます。
ラックや棚に並べるときはレコードを横において積み上げるのではなく、立てて並べるようにしましょう。
また、並べる際にジャケットが見えるよう棚に対して平行に立てると、レコードが前に倒れてきてしまう恐れがあるので、棚に対して垂直に、本棚に本をしまうイメージで収納しましょう。
レコードフレームとは、写真立てのようにレコードを入れて飾れるアイテムです。
レコードの大きさにぴったり合うように作られており、壁にかけて飾ることもできます。
おしゃれにレコードを飾ることができますが、場所によっては日焼けしてしまう恐れもあるのであまり日が当たらないところに飾るのがよいです。
レコードを売ろうと考えている場合も適切な方法で保管することが大切です。
適切な方法で保管しないと、高いレコードでも価値が下がってしまう恐れがあります。
ここでは、レコードを売りたいと考えている人向けにレコードの保管方法を解説します。
レコードはとても重さがあるものなので、平らに置いて積み上げてしまうとレコードが重みで歪んでしまいます。
歪みによる劣化を防ぐためにも、重ねずに立ててしまっておきましょう。
レコードを収納しているボックスやラックに隙間ができていると、レコードが倒れてしまって盤面が破れてしまったり傷がついてしまったりします。
レコードを収納しておく際には隙間なく詰めて、レコードが倒れないようにしましょう。
レコードには本体とジャケット以外にも、色々と付属品がついています。
例えば、ジャケットに巻きつくようについている帯(レコードのキャッチコピーやタイトルが記載されているもの)や歌詞カード、購入時についていたポスター・DVD・ステッカーなどの特典などが付属品として挙げられます。
レコードの買取りでは、どんなに価値があるレコードでも付属品が揃っていないと買取価格が下がってしまいます。
より高く売るためにレコードの付属品は欠かせないので、揃えておくようにしましょう。
レコードはとてもデリケートなものなので保管方法を間違えてしまうと、音質等に影響が出てしまいます。
できるだけ綺麗に長く聴きたい場合は正しい方法で保管するようにしましょう。
また、レコードを売ろうと考えている場合も同様です。
誤った方法で保管すると劣化によって価値が下がってしまいます。
なるべく高く売りたいのであれば、適切な方法で保管して少しでも状態をよくしておくことが大切です。
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