1950年代に開発された薄いプラスチック製レコード盤が「ソノシート」と呼ばれました。
当時の日本のサラリーマン月収が約15,000円程度だったのに対して、LPレコードは約3,000円と高価だった為、一般的なレコードの代用として普及しました。
音質はビニール盤に劣り、片面しかプレス出来なかったものの、長時間再生が可能、大量生産出来る事から、LPレコードを買えない若年層を中心に多く出回りました。
極めて薄く軽いため、学年誌や科学雑誌の付録や、子供向けの楽曲のリリースに利用されました。
そのため、色は赤、青、緑、黄色ととてもカラフルでした。
なお、「ソノシート」は元々は朝日ソノラマというメーカーの商標だったため、「フォノシート」や「シートレコード」と言われることもあります。
結論から言いますとほとんどのソノシートは値段が付かず買取値段がつきません…。
しかしごく一部のソノシートに限っては需要があり高額で売れます。
中古レコード店だけではなく、昔のおもちゃを取り扱う販売店や、オークションなどで取り引きされています。
ソノシートは、安価で製作できるという点で、児童漫画誌の付録やアニメの主題歌リリース、昔のインディーズレーベルのアーティストの楽曲リリースなどに利用されていました。
そのため、漫画やアニメファンや、マイナー音楽マニアの需要が高く、そして現代まで保存状態がよく現存しているもの少ないため供給が低いので、必然的に高額取引となるのです。
本当に希少性のあるものは数万円をくだらないものもあります。
もしも、大掃除や断捨離、遺産整理などで、ソノシートを大量に手放すときは、要チェックです。
思わぬお宝が存在しているかもしれませんよ。
弊社で高価買取となった一例を挙げてみると
と、このように希少性の高いレコードが並びます。
その他、朝日ソノラマからリリースされた石ノ森章太郎の仮面ライダーシリーズや、昔のパンクやロックバンドのライブ会場でのみ販売されたライブ盤などが数万円の買取になることもあります。
いかがでしたか。
単なる雑誌の付録といえど、ソノシートはその希少性から意外な高値で取引されるレコードの種類ということがわかりましたね。
安価でリリースできるという点でも、さまざまな分野の音源リリースに繋がりました。
児童漫画やアニメの主題歌や、落語、漫才、お料理番組や昔話など。
そしてインディーズアーティストなどの今や希少な音源を聴けるのもソノシートの面白いところです。