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優秀録音の世界 – 第25回 ピンク・フロイド/狂気(MFSL)

オーディオ愛好家、とりわけリファレンス・ディスクにLPを選択される方を虜にし続ける優秀録音盤。 弊社の買取で入荷したクラシックLPを中心としたタイトル、そして長岡鉄男氏推薦盤やTASリスト掲載のLPレコードをご紹介して参ります。

レーベル:米MOBILE FIDELITY SOUND LAB
タイトル:THE DARKSIDE OF THE MOON(狂気)
演奏:PINK FLOYD

72年6月から73年1月にかけ、ロンドンのアビーロード・スタジオにて録音された、通算5000万枚を売り上げた大ヒットアルバム。
ロジャー・ウォータースによる哲学的な歌詞も然ることながら、立体的な音作りによる優秀録音盤としても一級品。
A面冒頭の合成音による心臓音はスピーカー・テストにも使われ、意外と再生にコツが必要なレコードとなっているそうです。

また、A-4のタイムでの大小の柱時計や目覚まし時計、B面冒頭のキャッシュレジスター音等、これまたオーディオチェックに最適な効果音がふんだんに収録されております。

当時はサンプラーの出現前で、全ての効果音をテープに直接貼り付けていくという途方も無い作業を要したとか。

TAS SUPER LP LISTでは英国HARVEST盤を、長岡鉄男氏著作の外盤A級セレクションでは米HARVEST盤が選定されております。

今回お譲り頂きましたのは、前回ご紹介同様の米MFSL盤です。
マスターテープをレーベルから借り受けて、今は亡き名カッティング・エンジニアであるスタン・リッカーがラッカー盤へとハーフスピードでカッティング。
プレスを当時横浜にあったビクターの工場が請け負った初期のMFSL盤は、スッキリとした音像で現在でもマニア垂涎となっております。

このハーフスピード・カッティングとは、通常の半分のスピードでラッカー盤へとカッティングする高度な技術で、高域の周波数の制御が可能なことで音質的に非常に有利に。
しかし通常より2倍複雑な溝を刻むという特殊なノウハウが必要とのことで、ハーフスピード・カッティングを体得したエンジニアは非常に少ないためか、MFSL盤に限らずハーフスピード・カッティング盤は非常に稀少タイトルが多くなっております。