いつもセタガヤレコードセンターをご愛顧頂き、誠にありがとうございます。
クラシックLPレコード査定担当です。
こちらのクラシックLPにまつわるコラムですが、ほぼ登場するのが輸入原盤(特にステレオ)が多く、国内盤の登場が極端に少なくなっております。
それには理由がございまして、残念ながら、現在クラシックLPの国内盤は、輸入原盤に比べると相場的にかなり厳しいお値段となっております。。。
弊社でもお買取をお断りするまでは致しておりませんが、かなり厳しいお値段でのお買取となるケースがどうしてもございます。。。(申し訳ございません!)
本記事では国内盤のクラシックLPレコードの中でも高くなる可能性があるレコードはどのようなレコードなのか、また何故国内盤はお値段が付きづらいのかをご説明させて頂きます!
写真はシェリングによるバッハ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ全曲。
帯が付属している方が国内盤。
現在、CD、DVDやブルーレイ(こちらは主にオペラでしょうか)、更にはハイレゾ音源等のデータでクラシックを楽しむ方が多くなっておりますが、それでもレコードでクラシックを楽しまれる方は勿論いらっしゃいます。
ですが、聴き物として楽しまれる場合重要なのはやはり【音質】だと思います。
基本的にクラシックレコードで重宝されるのは初版、特に同じ録音でステレオとモノラルが存在する場合は、【ステレオの初版】が最も稀少価値が高くなります(とはいえ全てのステレオ初出が高いわけではありません。。。)
例えば写真のドイツ・グラモフォンレーベルのレコード。帯が付属しているのは日本盤となりますが、マスターテープを輸入しプレスしているのではなく、ダビングされたテープからプレスしております。
現地での録音に立ち会い、現地の音がわかるエンジニアが立ち合ってカッティングした原盤に対し、国内盤はどうしても原盤と音が変わってしまうため、レコードとしては2版以降の扱いとなってしまいます。
現場の音により近い音を求めるオーディオファンは、各国の原盤、モノラル盤とステレオ盤が存在する場合(この場合はモノラルは2版扱い)はステレオの初版に人気が集中するため、どうしても2版以降は安価になってしまうのです。
ウィーン室内楽団による日本録音作品。前面のエンボス・ステッカーが残っている物はとても貴重です。
輸入盤の数に比べますとどうしても数はかなり少なくなりますが、それでも国内盤のクラシックLPでも稀少なタイトルは存在致します。
3つのパターンに分けてご紹介させて頂きます。
1番目から身も蓋もございませんが(笑)ステレオ(もしくはモノラル)の輸入原盤が稀少な作品は、国内盤も原盤には届きませんが多少お値段が付くケースがございます。
上記写真は国内初版となる東芝ANGEL盤。
ジョコンダ・デ・ヴィートとクーベリックによるバッハとモーツァルトのヴァイオリン協奏曲。
ラベルも原盤に忠実な白金ラベルです。
原盤は英HMVから1961年9月8日にリリース。
ステレオはカタログナンバーASD429番。原盤は近々だと約2700ポンド、日本円にして約40万5000円!!
日本国内に何枚存在するのでしょうか・・・。
入手困難なステレオ原盤がこちらのお値段ですので、カタログナンバーALP1856番のモノラル、2019年の重量盤復刻、そして写真掲載の国内初版が比較的まだお求めやすいお値段であるため、コレクターの方々はまずはこちらを入手されているようです。
上記写真は弊社買取リスト掲載、宮沢明子氏によるモーツァルト/ピアノ・ソナタ全集。録音は菅野沖彦氏。
日本で録音された作品は当然ですが原盤は日本になります。
弊社買取リスト掲載のタイトルを例に挙げますと、上記写真の宮沢明子氏によるモーツァルト全集、諏訪根自子氏によるバッハ/無伴奏ヴァイオリン、藤原真理氏によるバッハ/無伴奏チェロ、潮田益子氏によるバッハ/無伴奏ヴァイオリン等々。
海外の演奏者ですと、エンリコ・マイナルディが来日時に編曲をし、録音された日本旋律集(非常に珍しい1枚です)
マリア・ジョアオ・ピリスが、東京の霞が関近くにあります飯野ビルディング内のホール【イイノホール】にて、1ヶ月という期間をかけて完成させたモーツァルト/ピアノ・ソナタ全集等がございます。
全ての日本録音作品が高価買取に当てはまるわけではございませんが、比較的お値段が付きやすいタイトルが存在致します。
写真上が第一家電が会員向けに展開していた高音質シリーズ【マニアを追い越せ!大作戦】シリーズ。
写真下がキング・レコードが展開していた、丁寧な装丁と重量盤プレスが人気の【スーパー・アナログ・ディスク】シリーズ
オーディオ・ファン定番の優秀録音作品が目白押しの【マニアを追い越せ!大作戦】と【スーパー・アナログ・ディスク】は、弊社では500円買取保証キャンペーンを展開中です!(付属品完品、状態良好のお品物に限ります)※2022年10月現在、キャンペーンは終了しています。
いかがでしたでしょうか?他にも日本独自盤でお値段が付く作品ございますが、ほぼ上記3つのパターンに当てはまります。
国内盤はお安くなってしまうと言われた場合も、もしかしたら上記の様な作品が含まれているかもしれません!
クラシックLPレコード買取をご依頼の際は、国内盤もしっかりとご査定させて頂きますので、是非弊社にご相談ください!