レーベル:英COLUMBIA
作曲者/タイトル:ヴェルディ/イル・トロヴァトーレ
指揮者:カラヤン
歌手:ディ・ステファーノ,ロランド・パネライ,マリア・カラス他
弊社クラシックLPレコードのコラムでは、どうしてもオペラの登場が少なくなってしまいがちでして、需要がCD、現在でしたらDVDもしくはブルーレイに移行してしまっているのが理由です。
オペラですから映像付きのメディアに移行するのは当然といえば当然でございますし、何回もひっくり返す必要のあるLPレコードは輸入初期盤を除くと、お買取の際のお値段としてはどうしても厳しくなってしまっている印象です。
ですが、やはり英国初期盤、あとはオペラの本場イタリア初期盤(COLUMBIAや初期CETRA盤)は希少価値の高い逸品が数多くございます。
本コラムでは、そんな稀少なオペラ作品のLPレコードをご紹介させて頂きます。
オペラの本場であるスカラ座での録音作品を多数残している英COLUMBIAより、今回はお買取させて頂きましたこちらをご紹介致します。
スカラ座はヴェルディやプッチーニといった作曲家によるオペラ作品が初演された場所ということで、イタリアオペラ界の最高峰と言われております。
が、そんなスカラ座は数多くの口うるさい熱狂的オペラファンがこのスカラ座の天井桟敷には陣取っております。
例えスター歌手といえども、しくじった時は天井桟敷からの容赦の無いブーイングを受け、末永く語り継がれます。
それ程、オペラ、特にイタリアのオペラに関しては天井桟敷の人々は厳しかったのです。
さて今回ご紹介するヴェルディのイル・トロヴァトーレですが、そんなスカラ座での1956年夏の録音。
指揮はカラヤン、オケはスカラ座管弦楽団&合唱団です。
歌い手は今作がカラヤンとの最後のコラボレーションとなるマリア・カラスに、ディ・ステファノ、パネライ、バルビエリらと凄まじいラインナップ。
特に絶頂期のカラスは本当に素晴らしい歌声を聴かせてくれます。
本作はモノラル・セッションとなりますので、英COLUMBIAでは33CXの紺地金文字ラベルが初出となります。
後にカラヤンはベルリン・フィルと再度このイル・トロヴァトーレを録音しますが、やはり本盤にはかなわないと思います。