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猫になりたい ~魅惑の“猫ジャケ”名盤たち~

レコードコレクターという修羅の道を歩む方の中には、集めるレコードに対してあらゆる制限を設ける方がいらっしゃいます。多い例としては、オリジナル盤のみを集める、特定ジャンルのみを集める、特定レーベルを集める、ビートルズ関連を集める、ブルーノート1500・4000番台を集める、などなど枚挙に暇がありません。

そんな中でもやや特殊な例として、レコードのジャケットに着目してコレクションされる方がいらっしゃいます。趣味が高じた世界の中で起きる、趣味が高じすぎた世界の話という訳でもなく、近年の若い方のレコード人気にみられるレコードジャケットを一つのファッショングッズやインテリアとして捉えたような微笑ましい世界です。

そして、その中でも万人を魅了してやまないのが「猫」です。通称「猫ジャケ」と呼ばれており、数多ある猫ジャケを監修した本も発売されているほどの人気ぶりです。
蛇の道は蛇で、猫ジャケを集めていくとジャズのレコードに猫ジャケが多い事に気が付きます。
今回は猫ジャケとジャズの関係について、お客様から買い取らせて頂いたアーティスティックかつ可愛らしい猫ジャケと共に独断で考察させて頂きます。

ジャズのレコードに猫ジャケが多いのは何故か

それは「昔、英語のスラングでジャズプレイヤーの事を“cat”と呼んでいたから」だと推測されます。
故にタイトルに”cat”が付いているものが多くあります。


考察なんて野暮な事は以上にしまして、これよりジャズのレコードにおける至高の猫ジャケを独断と偏見によりいくつかご紹介致します。



まず、ジャズの猫ジャケといってすぐに思いつくのはこれだと思います。

Jimmy Smith / The Cat

表題曲は誰でも一度はどこかで聴いた事があるのではないかと思います。
オリジナル盤はコーティングジャケットの見開き仕様。国内盤、再発盤ともに多く流通しており、比較的安価に入手しやすいので基本の基といったところです。
見開き内部にて威嚇気味の猫様に拝謁する事ができます。


続いてはジャズ喫茶などでもよく飾られるEpicからリリースされたシリーズ6枚です。

Chu Berry / Chu


Johnny Hodges / Hodge Podge


Bunny Berigan / Take It Bunny


V.A. /The Duke’s Men


Bobby Hackett / The Hackett Horn


Count Basie And His Orchestra / Lester Leaps In

イラストはWilliam Steigによるもので、ジャズを聴かれる方にとってはジャズ・フルート奏者Jeremy Steigの父親という事で良く知られているかと思います。

一般的にはアニメーション映画「シュレック」の原作者としての認知度が高いかと思います。

オリジナル盤はEpicの溝あり黄色ラベルになります。それぞれ数千円~数万円なので集めるのが少し大変です。


続いては猫ジャケの高額盤です。

Jackie McLean / Presenting… Jackie McLean

掲載している写真は再発盤です。
Ad Libレーベルからリリースされたオリジナル盤はおそらくジャズの猫ジャケ、ひいてはあらゆる猫ジャケにおいて最高値になるかと思います。
余程の状態でなければ買取金額は確実に10万円以上になります。


名門Blue Noteからはこちら。

Tina Brooks ‎/ Minor Move

Tina BrooksのBlue Note初リーダー作品ですが、彼の亡くなった後の1980年に未発表音源として日本のKingよりリリースされました。
写真にはありませんが、国内盤ですので帯も付属しています。


少し趣を変えてフランスのレーベルから。

Gil Evans & Steve Lacy ‎/ Paris Blues

スタジオ録音としてはGil Evansの遺作となったアルバムです。得意のオーケストラは無く、盟友Steve Lacyとのデュオです。
柔らかなエレピが耳馴染みよく、ジャケットの猫様の表情も含めシュッと洗練されたイメージがあります。


国内のプレイヤーからはこちら。

深町純 / 衝撃のピアノ・ソロ


深町純 / 衝撃のピアノ・ソロ TAKE2

ジャズのみならず多方面で活躍されており、このアルバムも内容的にはジャズとは言い難い面もありますが、ちょっと仏頂面の猫様と凛々しい猫様が心をくすぐるので大目に見ましょう。
帯が邪魔ですが、中古的価値としては帯付が望ましいです。


黒猫が多くなってしまいましたのでこちら。

Red Mitchell / Presenting Red Mitchell

微笑ましいですね。猫様にウッドベースを教えてもらってますね。


ECMからはこちら。

Shankar, Jan Garbarek, Palle Mikkelborg ‎/ Vision

ジャズのジャケットの中でも独特の世界観を持つECMにも猫ジャケがあります。
黄昏ている猫様の後ろ姿から漂う哀愁はまさにECMらしいアートワークです。


女性ヴォーカルからはこちら。

Cathy Carr ‎/ Shy

ポップ・ヴォーカル出身ですので、オーケストラを配したジャズ色の薄いアルバムですが、美女と猫様という世の男性にとっては堪らないジャケットです。

ジャズでもムード音楽やイージーリスニング寄りの物になると可愛らしいジャケットが増えてきます。


Ellis Larkins ‎/ The Soft Touch

萌え萌えキュン♡です。上目遣いで首を傾げるという現代アイドルも使う“可愛い”の必殺技を60年前から実践しています


Dixieland All-Stars ‎/ Dixiecats

どんな生き物も小さい頃は可愛いです。猫様に関しては可愛いの累乗です。


数ある中の一部ではありますが今回は一旦ここまでとさせて頂きます。
猫ジャケという極楽浄土から放たれた一筋の光は、険しいレコードコレクター道から解脱へと導いてくれるのかもしれません。

そして何よりレコードは、聴いて楽しむだけでなく、見ても楽しく癒される物なのだと改めて実感できたのではにゃいでしょうか。