レコードのジャケットに写っている場所へGoogleマップを使ってお手軽に行ってみよう!のジャズ・レコードのジャケットに写っている場所、撮影場所を特定しての聖地巡礼シリーズっていう企画を思いつきました。
ですので早速第1回をやっていきたいと思います。宜しくお願いいたします。
●アルバム Don Cherry / Don Cherry
こちらのアルバムは、アメリカ録音ながらも初回はイタリアのEMIのみでリリースされました。イタリア盤はDon Cherryの奥方であるMoki Cherryのキルティング・デザインを用いたCherryお馴染みスタイルのジャケットなのですが、アメリカ盤でリリースされる際には、ジャケットは写真を用いたものに変更され、タイトルも“Brown Rice”から“Don Cherry”とセルフ・タイトルに変更されました。
呪術的なリフレインとDon Cherryのヴォイシングのサイケ・ジャズ“Brown Rice”、タンブーラのドローンとベースのデュオによる長いイントロからトランペットが入るとアヴァンギャルドに展開する“Malkauns”など、ファズのサイケ感とDon Cherryらしい東洋的なサウンド、そして“Degi-Degi”で特に聴かれるようなジャズ・ロック感覚も持ったアルバムです。
●聖地 ワッツ・タワー
ジャケットの背後の左側に写るのは“ワッツ・タワー”と呼ばれるロサンゼルスに存在するアウトサイダー・アート。イタリア移民であったサイモン・ロディア氏が、溶接していない鉄筋を曲げて曲げてセメントで固め、ゴミ捨て場から空き瓶やタイルの破片を拾ってきてはセメントに埋め込んで装飾、34年間かけて一人で1954年に完成させました。
当初、市はこの建物群を不許可建築として取り壊そうとしましたが、現在ではアメリカ国定歴史建造物に指定されており、この地区の代表的建造物であり、観光地としても知られるようになりました。
Googleマップで確認すると、工事中の写真も出てきてしまうのですが、1つの角度だけきちんと公開されている写真を見ることができます。
ロスアンゼルスから車で40分ほど離れており、また周囲の治安はかなり良くありません。もし行かれるのであれば、こちらが組み込まれているツアー等、団体で行かれることをお勧めします。
まずはさくっと下のGoogleマップのリンクからどうぞ↓
ちなみにジャズのレコードでもう1タイトル、このワッツ・タワーが撮影場所に使われているアルバムがあります。それはHarold LandのContemporary Recordsからの1958年作“Harold In The Land Of Jazz”です。こちらの方がしっかり写ってますね。
以上、第一回のGoogleマップ聖地巡礼でした。
お付き合いいただきありがとうございました。