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【雑記第18回】 Pharoah Sandersのヨーロッパ録音作

サックス奏者Pharoah Sanders。アメリカのジャズ・サックス奏者で現役レジェンド。一時期Sun Raのもとに身を寄せ、そのSun Raから「Pharoah」の名前を頂戴すると、ESP-Diskから1965年にデビューし、John Coltraneのフリー宣言作“Ascension”に参加。その後は新生John Coltrane Quartetのレギュラー・メンバーとして活躍。Don Cherry作やOrnette Coleman作品に客演し、自身はImpulse Recordsと契約しリリースを重ねていく1960年代。
自身のImpulseでのリーダー作を中心に、India Navigationからワンショット・リリース、後期にはArista Recordsへ移籍し、ディスコへの傾倒も見え始めます。そして師John Coltraneの忘れ形見Alice Coltrane作や、Arista期にはNorman Connors作へも客演する1970年代。
1970年代末期にTheresaへ移籍し、1980年代に入ると同レーベルにおいて多作に活動し、Doctor Jazzからワンショット・リリース。

さて、ここまで見てきて、フリー系のミュージシャンとしては珍しくPharoah Sandersにはヨーロッパ録音作がほとんどありません。ヨーロッパにおいても60年代からのニュー・ジャズ/フリー志向は強く、ミュージシャンが活動の場をヨーロッパに求め移住したり、またツアーで現地を訪れた際にその地のレーベルに吹き込んだり、そのツアー費用の足しにとライヴの模様を収めたレコードを多くのミュージシャンがリリースしています(また現地レーベルにとってもスタジオやサイドメンのアレンジなどの手間も費用もか掛からずにWIN-WINです)。

ここまでのレコードでのリリースがオリジナルとなるアナログ期に、ヨーロッパでのPharoah Sandersのリーダー作のリリースはたったの2枚。そのどちらもがオランダのTimelessからのリリースとなります。

1枚目は1987年の“Africa”。


John Hicks、Curtis Lundy、Idris Muhammedとのカルテットで、Pharoah Sandersの代表曲の1つ“You’ve Got To Have Freedom”をTheresaからリリースのライヴ盤と同アレンジの咆えまくりの熱いヴァージョンで再演、そしてJohn Coltraneの“Naima”など、どちらかというと自己紹介的な内容。オランダ録音。

2枚目は1990年の“Moon Child”。


本作はなんといってもPharoah Sandersの書き下ろしの“Moon Child”。Pharoah Sandersらしいフローティンでゆったりとした流れの中で、朴訥とした氏自身のヴォーカルとフラジオでのサックスのメロウ・スピリチュアル・ジャズです。フランス録音。

実はもう1枚の1991年の“Welcome To Love”という作品もあるのですが、こちらは既にCDのみのリリースとなってしまっています(近年2枚組LPにて再発されました)。これを含めての「PharoahのTimeless3部作」。

LPからCDに切り替わる過渡期にあり、CDと並行してリリースされていたためにレコードのプレス枚数も少なく、日本盤もCDのみのリリースとなってしまっているため、87年、90年と近年作ながらもなかなか今では希少な2タイトルのご紹介でした。

以上、お付き合いいただきありがとうございました。