メニュー

期間限定レコード30%アップキャンペーン
期間限定レコード30%アップキャンペーン

クラシックLPのラベル変遷 – 米RCA VICTOR篇

オーディオ・マニア垂涎のステレオ初期盤、特に本国仕様の初版は現在でも人気のため高値で取引されております。
録音現場に立ち会ったエンジニアによって、より現場の音に近い状態でカッティングとプレスをされているためです。

とはいえ、どれがオリジナル・プレスか非常に分かりづらい。。。

今回より米国篇を数回に分けてお送りします。

クラシックLPに限らず、マスターテープの劣化が進んだ再発盤より最初期プレス盤が音が良いということで人気です。
特にクラシックLPに関しましては、同じタイトルでもモノラル録音とステレオ録音の両方が存在する場合は、【ステレオ録音盤の最初期プレス盤】が最も人気があり、必然的に高価なタイトルが多くなります。

そんな初期盤の中でもRCA VICTOR(以下RCA)レーベルは、ステレオ初期盤でも比較的安価に入手可能なタイトルも多く、トスカニーニ、ミュンシュ、ホロヴィッツ、ハイフェッツ等の名指揮者/演奏家の名盤が入手可能だったりします(勿論高額タイトルもございます)
RCAレーベルのタイトルは比較的当時の生産数が多く、現在でも市場で入手しやすいためです。
とはいえTAS LISTに掲載されるような優秀録音作品も多く存在しますので、クラシックファンから一定の人気を保っているレーベルと言えます。

RCAは米国でのメジャーレーベルとなりますので、クラシックだけでなくジャズやポピュラーもリリースカタログに含まれております。
本コラムではクラシックのラベルに限定しご説明させて頂きます。

RCAのラベルもかなりのバリエーションがありますので、ステレオ録音期以降の大まかなパターンをご説明させて頂きます。

RCAのクラシック・レコードはモノラル録音は【LM】ステレオ録音は【LSC】から始まります。
上記はモノラル録音レコードのラベルです。

【影犬 – SHADED DOG】

ステレオ第1期の影犬、英語表記ではSHADED DOGと呼ばれているデザインです。
カタログナンバーが【LSC】から始まり、ラベル下部には【LIVING STEREO】が記載されています。
ニッパー犬の周りが影の様になっていることから【影犬】という名称で呼ばれています。
こちらの影犬ラベルも数種類のバリエーションが存在し、【LIVING STEREO】のロゴが小さい→大きい、またニッパー犬下部の”STEREO-OR THOPHONIC~”の有無等がありますが、はっきりとした前後は不明の様です。

ラベル下部に【DYNAGROOVE】と記載された影犬のバリエーションとなります。
60年代前半にスタートした【DYNAGROOVE】方式は、小さな音は大きく、大きな音は小さくしダイナミックレンジを圧縮し平坦に。残念ながらLIVING STEREOに比べると音質の差が大きいようです。

【白犬 – WHITE DOG】

ニッパー犬の周りにあった影のようなデザインが無くなり、ラベルも赤みが濃くなります。
日本語表記では通称【白犬】英語表記ではWHITE DOGと呼ばれるラベルとなります。
LSC2700番後半辺りからこのラベルが使われているようです。

この白犬も数種類バリエーションがあり、ラベル下記の黒文字部分が
・【STEREO】のみ
・【STEREO DYNAGROOVE】
・【DYNAGROOVE STEREO MIRACLE SURFACE】
と数種のパターンが存在します。

このラベルの時期の初出作品は
・ガルネリ弦楽四重奏団によるスメタナ/弦楽四重奏曲第1番”わが生涯より”
・小澤征爾指揮、ヴァイオリンはエリック・フリードマン演奏のチャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲
・ジュリアード弦楽四重奏団によるベートーヴェン/弦楽四重奏曲第15番(モノラルLMも存在しますが、ラベルも白犬です)
等がございます。

【NO DOG】

正式名称ではございませんが英語表記の”NO DOG”から自社では犬無しと呼んでおります。
ラベル右上にニッパー犬がデザインされているラベルも存在します。上述したラベル期作品の再発等でよく見られるラベルです。

【SORIAシリーズ】

交響曲、オペラ等の組物をリリースする際のSORIAシリーズは、豪華な装丁と解説書が魅力のシリーズ。
RCAと蜜月期にあった英国DECCA録音チームによる優秀録音盤も多数存在します。

この時期特有のラベルとして下記のラベルがございます。

【犬無 – NO DOG】

SORIAシリーズのみに存在するこのラベル、正式名称ではございませんが英語表記の”NO DOG”から自社では犬無しと呼んでおります。

以上大まかではありますが、RCAを廃盤の観点で見る上での重要なポイントとなります。
ED1が初出とされるタイトルは、ED2以降のラベル、すなわち再販盤となるとお値段が全く異なります。
特に多岐に渡るステレオ初期盤はより専門的な知識が必要となります。

クラシックのお買取のご相談は是非弊社にお任せ下さい。